トヨタ財団研究助成申請書  実施計画

実際の作業は、標高1300メートルにある日和田集落から30分かけて軽トラックで牧場に向う。牧場でのワラビ根採取作業は、4時間かけて、短期雇用した3人の村人と行う。バックホーを用い唐鍬を使って芝を剥ぐように地下10センチに伸びる地下茎を80kg程掘り取る。枝分かれした根を選別し、地下茎の繁殖部分を後年の繁殖のために埋め戻し、澱粉を蓄えた地下茎を集落まで持ち帰り、水洗し、10kg程に分けて搗く。この搗く工程を3回繰り返す。これが当日の残り4時間の作業である。この採取、加工の作業を計1週間行う。1日2kgのワラビ粉の産出量であるから7日で14㎏となる。生産されたワラビ粉を和菓子屋に卸す。京都へ営業に行き、2軒の得意先を確保してある。しかし、本格稼働はこれからであるため取引は不安定である。

本研究は次のような工程と費用で実施する。

1.ワラビ根の採取地となる牧場の整備を並行して行う。現在260haの牧場は樹林地になっており若木を住民参画により切り捨てによる伐採を行う。

燃料費と若干の賃金を払う。1ha当たりの作業員数を15人として伐採は10カ年計画とし260haの林地のうち平坦地40haの伐採を最初の2年で行なう。使う燃料費は60万円になる。人工は6000円×15人×40haで360万円となる。弁当持参、車両の燃料費は自己負担、チェーンソーは自前のものとする

2.伐採終了後、ゾーン分けをし、野草、ワラビ、チモシー、ホワイトクローバーそれぞれのゾーンの整備をする。

チモシー5haとホワイトクローバーゾーン2haに播種を行う。牛の放牧は、高根町在住の若者の牛を放牧する。放牧による伝染病感染を回避するため、少数の飼養者同志が知り合っている牛を放牧する。    

3.野草と牧草を合わせた植生の牧場の整備は、良質のワラビ粉と中世からの飼養方法に基づく良質の肉牛をもたらし、伝統的な価値の継続と見直しの意味と、その活用を意味し、新たな価値となる。近隣の若者に関心を示すものがおりこれらの若者を加え若者の定着をもたらす。

4.ワラビ根の加工の施設は、沢に鉄パイプで足場を組み、その上に船2台とこし器を置く。ワラビ根を搗くためにワラビ石を設置する。  水はホースで沢から引く。ランマーで搗いたワラビ根は船で沈澱させる。

5.今後の計画は、経営では「飛騨わらび」を生産する組合などを設立し、村内の3軒の企業や村民に株主になってもらう。ワラビ粉販売等の利潤は、積み立てをし、牧場開発や水車小屋、堆肥、その他の共用に供する。牧野の管理は、牧柵作りや肥料撒、見回りなどの共同管理をするなどによって生産の共同体を強化、合理化する団体になることを願い、市に設立を働き掛ける。